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One Green シンポジウム in EXPO 2025
―2025大阪・関西万博から未来に繋ぐ“One Green”―(報告書)

<日 時>10月8日(水)12:00~13:00
<場 所>2025大阪・関西万博会場内大阪ヘルスケアパビリオン(リボーンステージ)

【開催概要】

日本みどりのプロジェクト推進協議会(以下:JGP)の「2025大阪・関西万博『日本の自然のショーケース』プロジェクト」では、“One Green”をテーマに豊かな自然を育む日本を次世代に引き継ぐ活動や情報発信を進めており、2025大阪・関西万博を絶好の機会と捉え、昨年度11月に大阪で、今年度5月には万博会場内フェスティバルステーションにてシンポジウムを開催しました。

今回は、その集大成として10月8日(水)に万博会場内「大阪ヘルスケアパビリオン/リボーンステージ」を会員である大阪府様からお借りして、大阪府様との共催で「2025大阪・関西万博から未来に繋ぐ“One Green”」をテーマに開催しました。

2025大阪・関西万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」をどう次世代に引き継いでいくか、阿部守一長野県知事、濵田省司高知県知事、溝畑宏大阪観光局理事長に加え、2025日本国際博覧会協会高科淳副事務総長、当協議会のアンバサダーである市川團十郎様、特別ゲストとして第69代横綱白鵬関にも会場参加いただいて、次世代に日本が育む豊かな自然(森や林、川、海、生物)をどう引き継ぐべきかについて議論・取りまとめました。

最後に、JGP会長阿部守一長野県知事より“One Greenメッセージ”として万博会場から2025大阪・関西万博で改めて認識された「自然との共生」という価値観をしっかりと胸に刻み、次の世代に引き継いでいくことを国内外に向けて力強く宣言いただきました。

【開催プログラム(内容)】

<第一部>

トークセッション
(司会)野嶋 紗己子 <PIVOT/元MBSアナウンサー>
(テーマ)「未来へ自然を引き継いでいくために」
(登壇者)
2025日本国際博覧会協会 副事務総長 高科 淳 様
長野県知事(JGP 会長)阿部 守一 様
高知県知事(JGP 副会長)濵田 省司 様
大阪観光局 理事長(JGP 副会長/事務総長)溝畑 宏 様

(内 容)
・司会から開会宣言ならびにご登壇者紹介
・冒頭、大阪観光局溝畑理事長より、本シンポジウムの開催趣旨について紹介があった後、ご登壇いただいた方々から順番にテーマに沿ったご発表をいただいた。

2025日本国際博覧会協会副事務総長 高科 淳 様

・最初に、2025日本国際博覧会協会副事務総長 高科 淳 様より2025大阪・関西万国博覧会の「いのち輝く 未来社会のデザイン」をテーマに、2025大阪・関西万国博覧会へ出展されたパビリオン(住友館、ゼリジャパン、スペイン、オーストラリア)での未来へ自然を引き継ぐ様々な取り組みや、レガシーとしての静けさの森の可能性などについてご紹介があった。

長野県知事(JGP会長) 阿部 守一 様

・引き続き、長野県知事(JGP会長) 阿部 守一 様より、未来へ自然を引き継いでいくための長野県独自の取組みと日本みどりのプロジェクト推進協議会との連携事業活動(ABMORI活動、みどりの学習旅行、森林セラピー体験、信州自然留学)に加え、白馬村、阿智村、上高地など長野県が世界に誇る自然観光資源について詳しいご紹介があった。

高知県知事(JGP 副会長)濵田 省司 様

・続いて、高知県知事(JGP 副会長)濵田 省司 様より、全国一の森林県である高知県における林業に関する話題(大坂城は土佐木材、2025大阪・関西万博木質リングの40%に木材供給)に加え、未来へ自然を引き継いでいくための山と川と海における高知県の取り組みや自然観光資源について詳しいご紹介があった。

大阪観光局理事長(JGP副会長/事務総長)

・最後に、大阪観光局理事長(JGP副会長/事務総長)より、世界の主要都市と比較した大阪における都市緑化の現状と課題について問題提起があった後、最近の事例であるグラングリーン大阪や、来年大阪で開催される「全国豊かな海づくり大会」、将来の御堂筋のあり姿等についての展望を述べられた。


<皆さまご発表後、司会を交えてのディスカッションを実施>

野嶋紗己子氏と溝畑宏氏

(司会:野嶋さん、溝畑理事長)

高科淳氏、阿部守一氏、濵田省司氏

(高科副事務総長、阿部知事、濵田知事)


◇スペシャルトーク:
(司会)
野嶋 紗己子 <PIVOT/元MBSアナウンサー>
大阪観光局 理事長(JGP 副会長/事務総長)溝畑 宏 様
(テーマ)「未来社会に繋ぎ伝えたい日本の自然“One Green”」
(スペシャルゲスト)
歌舞伎俳優 市川 團十郎 様
第69代 横綱 白鵬 様
(参加者)
2025日本国際博覧会協会 副事務総長 高科 淳 様
長野県知事(JGP 会長)阿部 守一 様
高知県知事(JGP 副会長)濵田 省司 様

(内容)

・冒頭、大阪観光局溝畑理事長より、スペシャルゲストお二方の紹介があった。
市川團十郎様は、「ABMORI」の発起人・主催者で、JGPの源泉を作っていただいた。
白鵬様は、相撲の世界への普及に加え、現在はご出身のモンゴルの環境保全に取り組まれている。

・まずは、スペシャルゲストでJGPアンバサダーの市川團十郎様から2014年の「ABMORI」立ち上げ背景と取組み内容、JGP阿部会長、溝畑副会長/事務総長との関りについて詳しいご説明があった。

歌舞伎俳優 市川團十郎氏のトークセッション風景

・その後、司会の野嶋さんと参加者も交えて以下のトークセッションが展開された。

⇒(司会)「ABMORI」のキッカケは?

⇒(市川團十郎様)亡き奥様(麻央さん)がこどもの植樹をアドバイスと宮脇先生の紹介があり、宮脇方式(高木・低木など色々な木を植えることが大切)という植樹方法を活用して志賀高原で開始し11年が経過。来年度以降は、木曽福島で第二弾開始予定している。

⇒(司会)何故、こども達に植樹体験をさせたいと思われたか?

⇒(市川團十郎)都会のこども達に小さな木が大きな木になって切るということがどんな意味を持つか(最初の植樹から長い間成長を見守ること)の重要性を伝えたい。

⇒(阿部知事)東京から当時の市川海老蔵さんがわざわざ植樹をこども達と一緒にするために長野の来ていただけるということ自体に、こども達が森や林に注目するきっかけになった。

⇒(溝畑理事長)團十郎さんの取組みを国内に止めることなくご一緒に世界中へ展開したい。

元横綱 白鵬氏の環境活動に関する報告風景

・同じくスペシャルゲストの白鵬様からは、現在国際相撲連盟の顧問として、日本の国技である相撲を世界の国々に普及させる活動を進めているという自己紹介の後、現在、ご出身国であるモンゴルにおける砂漠化(国土の77%が砂漠化)対策のための植林活動や、生物多様性の維持活動についての報告があった。

・その後、参加者からそれぞれお二方のお話について以下のコメントを頂いた。

⇒(高科副事務総長)森の重要性について再認識できた。是非、万博のレガシーに繋げたい。

⇒(阿部知事)團十郎さんや白鵬さんのような各界の第一人者自らの活動に大いに期待している。
JGPへの支援はもとより日本の各地方自治体に出向いて活動を展開して欲しい。

⇒(濵田知事)團十郎さんや白鵬さんの活動は次世代へ一石を投じる重要な取組みである。

⇒(溝畑理事長)お二方とも日本だけでなく世界を視野に入れて活動を展開されている。ご一緒に万博レガシーも引き継いでいきたい。


シンポジウム登壇者全員

(ご登壇者全員)

白鵬氏と市川團十郎氏

(白鵬様、市川團十郎様)

<第二部>

◇未来へ繋ぐ“One Green”メッセージ:
(ご発表者)長野県知事(JGP 会長)阿部 守一 様

(宣 言)

  1. 「One Green」を合言葉に、日本の豊かなみどりとの共生・調和、発信に取り組み、世界のゼロカーボン・脱炭素社会の実現に貢献する
  2. 日本の各地の自然資源の利活用を一層活性化させ、そこに関わる雇用・企業活動の未来を創造する
  3. 防災・減災機能を有する森林整備を促進し、安心・安全な地域社会の構築に寄与する
  4. 日本の森・川・海へとつながる循環型の自然環境を、未来にとって欠かすことのできない豊かさの源泉として守り育てる
登壇者全員が「One Green」を唱和する様子

(阿部会長のメッセージ・宣言の後、ご登壇者全員で「万博!」「One Green!」を唱和)

2025.10.24

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