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高知県「第1回みどりの学習旅行プログラムづくり事業」を開催いたしました。

持続可能でよりよい社会の実現を目指す世界共通の目標、SDGs(持続可能な開発目標)への関心が高い関西大学・良永ゼミの学生7人が、3日間にわたって現地で行われた高知県「第1回みどりの学習旅行プログラムづくり事業」に参加。帰阪後には事後学習として、参画した高知県の担当者たちとSDGsの学びにつながるツアープランを話し合った。

4月22~24日に行われた高知県「第1回みどりの学習旅行プログラムづくり事業」が「日本みどりのプロジェクト」と連携して実施された。同プログラムは、約84%が森林で林業が盛んな県内の、中山間地域の資源を修学旅行などの教育旅行への活用と可能性を考える事業。今回は、「雲の上の町」梼原町、「星降る町」津野町、「日本最後の清流の町」四万十町の高知県西部の奥四万十エリアを訪問した。

初日は「森を知る」をテーマとして、国立競技場の建築デザインで知られる隈研吾氏による建築物・雲の上の図書館などをはじめ、梼原町内の製材所や木質ペレット工場を見学。

2日目は「森を学ぶ」をテーマとして梼原町内での植樹体験や伐倒を見学し、四万十町の廃校を活用した宿泊施設で、地域住民との意見交換会も実施。

最終日は「森を遊ぶ」というテーマのもと、2班に分かれ、1班は四国カルストの高知県立自然公園指定、天狗高原にある自然学習施設・カルストテラスに立寄り、その後フォレストアドベンチャー・高知でのアクティビティを満喫。もう1班は、ジビエ体験として、わなにかかったシカの駆除の現場に立ち会い、ジビエ料理もいただく体験をした。

これらの体験を踏まえ、後日、5月中旬には高知県の人たちと事後学習会を開催。
「ジビエはすごく貴重な体験だと思いました。見ることに抵抗がある人も多いと思いますが、実際に見るのは大事なことだと思いました」(吉田葵/経済学部3年)
「植樹体験は楽しかったです。木を切るところは実際に見たら難しそうだと思いましたが、ふだん見られないことを見られたので貴重な体験だと思いました」(堀田千寛/経済学部3年)
「得たものは多かった。その一方で、深い地域交流をするための事前学習の必要性や、意見交流は地域の課題を知るところまでだったので、もう少し踏み込んで解決策までいけたらよかった」など、参加して感じた課題も挙げられた。

これらの感想・課題をもとに、それぞれの視点からこの学習旅行がSDGs「17の目標」のどれに結びつくのかを発表した。
 「この旅が、高知県が住みやすく働きやすいと思わせるきっかけになり得ると考えました。僕は広島出身なのですが、交通の便もよく、周りに病院や学校があって困ったことがなく大学1、2年の時にどこで就職しようか迷った時、Uターンして地元で就職しようと考えたので、住みやすい街づくりが大切だと考え、11番(住み続けられるまちづくりを)にしました」(獅々堀礼央/経済学部3年)
 「17番(パートナーシップで目標を達成しよう)を挙げたのは、少子化について高知県は特に大きな問題として扱っているみたいですが、日本全体で地域を活性化させていくという面で、高知の人たちだけで頑張るのではなく、他の地域の人たちと協力していくのが理想的だと思いました」(吉田)
そのほかにも、全17項目のうち4番「質の高い教育をみんなに」、7番「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」、12番「つくる責任つかう責任」、15番「陸の豊かさも守ろう」が挙げられた。

その上で、さらにこれらを学習旅行でより意識するための改善点についても協議・提案。「グループワークなど、学びにフォーカスしたらもっと勉強感が出るのではないかなと思いました」(船附萌/経済学部3年)
「(木質)ペレットを使ったバイオマス発電や四国カルストには風力発電があるので、それも前に押し出して、自然の資源を無駄にしていないことを伝えていけば発電に対する若い人の見方も変わってくると思います」(鷲岡浩介/経済学部3年)
「木造建築を見てその良さに気付きましたが、それだけではなく、国内の木材を使っていくことがどうして大切なのか、なぜ林業を続けていかないといけないのかを話してもらったら、日本で木材を使う意味を学んでくれると思いました」(堀田)
「学習旅行という名目で行うのであれば学びの割合いが多くてもいいと思うので、実際に高知に来てくれる中学生、高校生たちにフィールドワークなどを通じて町づくりプロジェクトをやってもらい、高知のいいところを知ってもらうのもいいと思います」(酒井希菜里/経済学部3年)
「事前に学ぶ期間を設け、終わったあとにはプレゼンや新聞記事を作って、それを市役所などに貼ってもらえたら高知県の紹介にもなるかなと思います」(坂口直輝/経済学部3年)と率直にさまざまな意見が出された。

最後に、まとめとして、高知県みどりの学習旅行のキャッチコピー作りにも着手。「コネクト高知」、「人も良し、食も良しな高知県」という案が出る中、方言を入れたらいいのではないか、という学生の発案をきっかけにアイデア出しが活発化。どんな方言がありますかとの質問に対し、「例えば、水がこぼれそうなことを水が“まける”。あとは、なみなみあることを“まけまけいっぱい”とか言います」(柏田太郎高知県観光振興部地域観光課チーフ)という話を聞き、高知には魅力がたくさんあることから、「高知の魅力、まけまけいっぱい」のキャッチコピーでまとまった。

「想像していた以上に学生さんたちの意欲、考えの深さも感じることができたので、受け入れる側も貴重な機会になりましたし、地域の人たちにとってもいいモチベーションになったと思います」(柏田チーフ)学生たち、参画した自治体の人々にとっても学びある収穫の多い取り組みとなった。

2022.06.14

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