「Go Green プロジェクト in 熊本〜創造的復興に向けたレスポンシブルツーリズム〜」を開催しました

イベント開催概要
Go Green プロジェクト in 熊本 ~創造的復興に向けたレスポンシブルツーリズム~
- 日 時
- 2022年10月29日(土)・30日(日)
- 会 場
- 熊本城ホール シビックホール
- エクスカーション
実施 - 阿蘇エリア、人吉・球磨エリア
- 主催
- Go Greenプロジェクトin 熊本 実行委員会(熊本県・熊本県観光連盟・日本旅行)
日本みどりのプロジェクト推進協議 - 協賛
- 日産自動車株式会社
- 協力
- 株式会社肥後銀行
- 後援
- 環境省、熊本市、人吉市、阿蘇市、球磨村、熊本県教育委員会、熊本市教育委員会
イベント主旨
UNWTO(国連世界観光機関)が提唱する「サステナブル・ツーリズム」は今や、社会全体が必要とし続けるものとなりまし た。この循環型ツーリズムを国内外に発信するため、我が国を代表する優れた自 然の風景地として地域社会にとって重要な資源となっている国立公園・国定公園を生かしたツアー造成に取り組んでいます。地域に根差し、世代やセクターを超えたコラボレーションから生まれる内外の つな がりは、ツーリストに環境問題への意識を高め、ライフスタイル変革を促します。 熊本県は2016年に熊本地震、2020年に人吉球磨豪雨水害と度重なる自然災害が発生し、観光産業においても大きな影 響が生じま した。「Go Green プロジェクト in 熊本」では、この被災観光地の創造的復興を目指し、世界的に広がるレスポンシブルツーリズムの考え方を取り入れ、自然環境に配慮し、地域経済に貢献した新たな観光プログラムを国内外へ発信していきます
シンポジウム概要
シンポジウムスケジュール
• オープニング・開会挨拶
主催者開会挨拶 Go Green プロジェクト in 熊本 実行委員長 原山明博 氏
日本みどりのプロジェクト推進協議会 会長挨拶 阿部守一 氏
来賓挨拶 環境省九州地方環境事務所 所長 築島 明 氏
• 基調講演
【株式会社 美ら地球(ちゅらぼし)代表 山田拓氏】
• 熊本県の創造的復興について(熊本県副知事 木村敬氏)
• スペシャル対談「国立公園が目指すサステナブルツーリズム」
【佐藤義興氏(阿蘇市長)×神田昌明氏(日産自動車株式会社 常務執行役員)】
• 熊本県の高校生が考える観光復興
(熊本市教育委員会、熊本市立千原台高校、熊本市立必由館高校)
Afterコロナ時代に期待される
ツーリズム
-将来を見据えて取り組むレスポンシブル・ツーリズム-
国の成長戦略の柱として「稼げる地域・稼げる産業」の実現が求められるなか、地域・産業・住⺠のいずれもが観光による地域活性化に取り組み、観光 客に責任のある行動を呼びかけ、ひとりの観光客に対して、より深 く関われるようになれる、「レスポンシブルツーリズム」の考えを取り入れた観光の必要性を講演頂いた。
熊本県の創造的復興について
観光とは中国の古典「易経」にある「観国之光」にある。熊本県ではコロナ禍を経て、ものづくり、文化、農業、福祉、教育等、これまで観光 と無縁 と思っていたものが観光と繋がって新しい「観国之光」になっている。異業種との繋がりに、おもてなしや物語の醸成で付加価値をつける総合的産業としての観光の可能性をお話し頂いた。
スペシャル対談「国立公園が目指すサステナブルツーリズム」
「世界の持続可能な観光地トップ100」に選ばれた阿蘇市の佐藤市長、その阿蘇市と、電気自動車を活用した「持続可能なまちづくりに関する包 括連携協定」を締結した日産自動車株式会社の常務執行役員・神田氏が対談。EVを活用した観光誘致に加え、災害時にEVから抽出した電力を 活用するといった防災分野における連携の可能性等について議論。
熊本県の高校生が考える観光復興
翌日のエクスカーションで訪れる阿蘇、人吉・球磨の地域について、事前学習の中で学んできた熊本の自然に関わる学びを発表。その中でレスポン シブルツーリズムについて、「現地の人々の思いを尊重すること」と考察。観光受入体制の整備に努めてきた地域のニーズにも寄り添った観光事業を展開していくことが大切だと訴えた。

エクスカーション概要
「Responsible Tourism in Aso」 熊本市立千原台高等学校
-阿蘇 千年の草原の価値を知り、学び、貢献する旅-
千年の歴史があるといわれる阿蘇の草原。このすばらしい景観は牛馬の放牧・採草・野焼きといった地元の人びとの営みと自然との調和に よって保たれてきました。 観光客としてこの貴重な草原を守るために「何ができるか?」を考えました。
-
16:00
熊本城シビックホール
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17:30
阿蘇草原保全活動センター
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17:30
0ホテル(阿蘇の司ビラパークホテル) 温泉
環境省九州地方環境事務所阿蘇くじゅう国立公園管理事務所 三宅悠介所長
座学:「阿蘇くじゅう国立公園」 -
08:30
ホテル
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09:00
体験:「皿山トレッキング」 WakuWaku Office あそBe隊
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11:30
体験:「あか牛丼」 douceNucca(ドゥース ヌッカ)
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12:15
座学:EV自動車を活用したサステナブルな観光の実現 日産自動車株式会社
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12:30
体験:アドベンチャーサイクル(古坊中) WakuWaku Office あそBe隊
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13:40
体験:乗馬体験、草千里散策 WakuWaku Office あそBe隊
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15:00
座学&体験:水をきれいにする阿蘇黄土 日本リモナイト株式会社
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17:30
熊本市内到着
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16:00
熊本城シビックホール
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17:30
体験&座学 人吉・球磨の恵みを生かした夕食
農村レストラン&農泊 ひまわり亭 -
19:30
ホテル(ホテル サン人吉) 本田代表との交流会
(かけがえのない郷土の食文化や“ もったいない精神”を時流に合った手法で次世代 へ) -
08:00
座学:人吉球磨防災学習プログラム 一般社団法人人吉温泉観光協会
令和2年7月豪雨災害の経験をもとに作成した防災学習プログラム「ホテル サン人吉の事例」 -
09:30
体験&座学:製材加工場(最新製材機械)見学 球磨村森林組合
~球磨村で伐り出された木材が製材され製品になり出荷されるまで~ -
10:10
体験&座学:球泉洞見学・探検コース 球磨村森林組合
~森林組合の仕事とSⅮGsへの取組み~ -
11:10
座学:球磨村での脱炭素への取組み 球磨村森(しん)電力
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11:40
体験:あゆの塩焼き&昼食 球磨村森林組合
-
13:30
体験:「HASSENBA HITOYOSHI KUMAGAWA」
球磨川くだり株式会社 くまがわラフティング -
18:00
熊本市内到着
10月29日
10月30日

「Responsible Tourism in Hitoyoshi&Kuma 」 熊本市立必由館高等学校
-球磨川の恵みとリスクコントロール 令和時代の観光を発見する旅-
令和2年7月豪雨で甚 大な被害を受けた球磨川流域の人吉・球磨エリア では、「命」 と 「清 流」 を守り、 創造的復興に向けて取組を進めてい ます。 地域の恵みの背後にある災害リスクを意識しながら観光 復興に取 組む人々との交流を通し、新しい観光の「カタ チ」を考えました。
10月29日
10月30日
本事業の成果
① <高等学校教育と観光事業者・地域のコラボレーション>
観光庁「未来の観光人材育成事業」に採択され、2022年9月より熊本 市立必由館高等学校、熊本市立千原台高等学校にて観光をテーマとした授 業を展開、観光について、訪問する地域のことを学んだ上 でエクスカー ションに参加した。学びを深めるともに、今後、地域のプロモーション動 画を作成するなどして関連地域ともに活動を行っていく。
②<レスポンシブルツーリズムの普及・啓発>
今回のテーマである「レスポンシブルツーリズム」の考え方が少しずつ浸 透してきている。熊本県に は「サステナブル観光地100選」に阿蘇市と 小国町が選ばれており先進地域と評価されているが、 観光客と共創しなが ら取り組む旅行(観光)の在り方を発信できたことは成果。今後、さらに 普及・ 啓発に努め、実践していくことが重要となってくる。
③<豪雨被災地球磨村での新しいプログラムづくり>
2020年7月の豪雨で被害を受けた球磨村での新しいプログラムづくり をスタートできた。森林組合が 従来取り組んでいた球泉洞を活用したプロ グラムに加え、製材所の視察、2022年からスタートした球 磨村森電力 とも連携し、滞在しながらより深く地域のことを学び、知ることができる プログラムの基 礎ができた。 球磨川のフィールドを生かし1~1.5日、それ以上を目指した滞在型教 育旅行プログラム造成に着手。 「防災・減災学習」、「再生可能エネル ギー生かしたまちづくり、エネルギーの地産地消」、「木 育」、「地産地 消」等のテーマを複合的に学ぶことができるように整備を行っていく。
④<阿蘇エリアの教育プログラムの発展>
今回、熊本市立千原台高等学校が動画制作をスタートしている。テーマは 「熊本県の高校生が熊本県 外の高校生に対して熊本の魅力をPRしよう」。 もちろん多言語化して海外の同世代にもPRする予 定である。このように 教育旅行プログラムを主体的に高校生が体験し、発信することで事業者の 気づ きが生まれ、磨き上げが行われている。